「自分も誰かに頼られるような存在になりたいと思います」

Amazon社員 樫原杏佳さん

「最初は、自分がAmazonに入社できるとは思っていませんでした」と明るく話すのは、昨年新卒生として入社した樫原杏佳さん。

大学で日本の近・現代の文学について研究し、卒業論文では、中学生の頃から好きだったという夢野久作の『ドグラ・マグラ』を選び、物語の構造分析などを行うなど、文系一直線だった樫原さん。Amazonで本などを購入したことはあるが、自分にもできる仕事がAmazonにあるとは思っていなかったという。

就職活動を始めた当初は、本に関する仕事を求め出版社などを検討していたが、就職活動を進めるうちにもっと幅広い業種を検討してみようと考えるようになった。

樫原杏佳さん

「発想を広げてみたら、Amazonは世界一大きな本屋さんじゃないかと思ったんです。調べていくうちに、Amazonの物流を支える仕事があることを知り、こうした本との関わり方もあるかなと考えました。Amazonではデータをもとに分析をしていくと知り興味を持った半面、文系だったので物流の仕事についていけるのか不安もありました。その気持ちを就職説明会で正直に伝えたら、『入社してからでも勉強できるし、コミュニケーション能力が重要だから、文系でもできますよ』と言ってもらえて、挑戦してみようという気持ちになりました」

そんな彼女は現在、Amazonで「ラストマイル」と呼ばれる、Amazonのフルフィルメントセンター(以下FC)から、商品をお客様にお届けするまでを管轄する部署に所属している。運送会社とAmazon内の各部署とをつなぎ、お客様に確実に商品が届くよう、データをもとに日々の配送の管理や輸送手段の改善などを担当している。まさにコミュニケーション能力が問われる仕事だ。

入社後は、約1週間小田原フルフィルメントセンターで研修を受け、実際の出荷作業の様子などを学び、その後すぐに現在の部署に配属された。

「最初はわからないことだらけでした。まずは先輩と一緒にいろいろな会議に出席させていただいて、物流の仕組みや仕事の進め方などを見ながら覚えていきました」

社内で使う用語を覚えるために自分で単語帳を作り、わからないことは社内のデータベースで調べるなど、細かな努力を重ねている。

「調べることは苦になりません。逆に知らないことがあると怖いので、調べたくなります。忙しい時に質問をしても嫌な顔をされたことがありませんし、データベースを調べていくと誰かが情報を残してくれていることも多いです。持っている知識をきちんと伝えようとする文化があるのだと思います」

樫原さんが様々なことを吸収したいと考えるのは、持ち前の好奇心の強さもさることながら、目標といえる上司の森嶋涼子さんの存在も大きいという。

「森嶋さんは、Amazonで11年のキャリアがあり、たくさんの知識をお持ちです。そのためたくさんの方に頼られているんです。自分も森嶋さんのように何かがあったときに適切に対応できたり、誰かに頼られるような存在になりたいと思います。時間がない中でなかなか深いところまで知ることは難しいのですが、物流では様々なことが結び付いて動いているので、どんなことにも対応できるようになるためには表面的な知識だけではなく、物事を深く知ることも必要だと考えています」

入社して1年が過ぎ、少しずつ仕事を1人で任される場面も増えてきた樫原さん。ますます仕事が楽しくなってきたようだ。

マネージャーの森嶋 涼子さんと
樫原さんとマネージャーの森嶋 涼子さん

「あっという間の1年でした。最近、仕事で連携をとっているチームから頼っていただけることが少しずつ増えてきて、アドバイスができたときは、自分でも少し成長できたかなと思います。いろいろな人に助けられて1年間やってきましたし、そのおかげでいろいろなものが見えるようになり視野が広がりました。知識を得ることは、一生役に立つと思うので、これからも学び続けていきたいです」