ミシガン州の広大な工業団地は、アメリカの労働者が現金自動預け払い機(ATM)を設計していた数十年前とはまったく異なる状況となっています。現在では、太陽の光が降り注ぎ、白い壁が設計スタジオを取り囲んでいます。光がフロアに反射し、最終設計に近づくミニチュア模型の車両を強調しています。

この車両は、2021年に登場する電気自動車で、次世代のAmazon配送車です。

「わたしたちは世界で最も持続可能な配送車を設計しようとしています」
グローバルフリート・プロダクト部門責任者 ロス・レイシー(Ross Rachey)

Amazonは、デトロイト郊外のプリマスに車両開発センターを持つ、無排出ガス電気自動車メーカーのリビアン社に、過去最大規模となる10万台の電気配送車両を発注しました。

この発注は、Amazonがパリ協定を10年前倒しで達成する目標を掲げた気候変動対策に関する誓約(The Climate Pledge)のための活動の一環です。この公約は、パリ協定の目標である2050年よりも10年早い、2040年までに事業全体で二酸化炭素排出量を実質ゼロにすることを署名企業に求めています。

A clay model of a delivery van.
ミシガン州プリマスのリビアン本社にあるAmazonの電気配送車両の原寸大粘土模型。
写真: ジョーダン・ステッド / JORDAN STEAD

Amazonのグローバルフリート&プロダクト部門の責任者であるロス・レイシー(Ross Rachey)は、「私たちは世界で最も持続可能な配送車を造ろうとしています。また、最も機能的で性能が高く、安全である必要があります」と話しています。

Amazonのトランスポーテーション(輸送配送事業)チームは、二酸化炭素排出量を削減するため、18カ月間かけてさまざまな電気自動車の選択肢を評価しました。そしてレイシーのチームは、迅速に実現するためには自分たちで道を切り開き、現在から将来に渡るAmazonのニーズを満たす新たな電気自動車を作ることが、最善の方法であることに気付きました。

この車両は、二酸化炭素排出量を削減し、ドライバーの安全性を高め、技術とデザインの要素を最適化することで、最高水準の運転体験を実現します。イリノイ州ノーマルにあるリビアン社の工場で製造され、3種類のサイズ展開と複数のバッテリーサイズに対応しているため、配送ルートに合わせて最適化することができます。

リビアン社のR・J・スカーリンジ(R.J. Scaringe)CEO(最高経営責任者)は次のように語っています。「わたしたちは車両設計のあらゆる面で効率性を追求しています。やがて他の物流業者も、自社車両を利用して効率性を高める方法に目を向けるようになり、この反響は非常に大きな影響を与えることになるでしょう」

Amazonのワールドワイド・オペレーション部門のシニアバイスプレジデントであるデイブ・クラークは、車両プログラムの波及効果に期待を寄せています。

A scale model of an Amazon delivery vehicle decorated with a smile logo sits in between two larger models of the vehicle.
リビアン社のショールームでは、Amazonの電気配送車両の3つの縮尺模型が展示されています。
写真: ジョーダン・ステッド / JORDAN STEAD

「わたしたちは気候変動対策に関する誓約(The Climate Pledge)を設立し、10万台のリビアン社の電気配送車両に投資することで、地球環境問題を解決するグリーンテクノロジーに大きな成長市場があることを実証しています。Amazonのような大企業が、あらゆる規模の企業の脱炭素化を支援し、低炭素経済の繁栄を支えるために、必要な低炭製品やサービスの開発への投資を刺激することが重要です」

実際にAmazonの商品を配送しているドライバーが、座席の感触から乗り降りのしやすさ、商品の積み下ろし、視認性など、車両のデザインや機能性について紹介してくれました。

リビアン社のスタジオでは、カーモデラーが、車両の実物大の粘土モデルの縁を、滑らかにする作業が行われ、車両開発のために繰り返し描かれた設計図が描かれた無数のデザインボードが設置されています。

各車には、自動緊急ブレーキ、前輪および全輪駆動オプション、車線維持アシスト、歩行者警告システム、交通設計認識、ドライバーの注意力散漫行動を検知して警告する自動警告システムなど、先進的な安全技術と業界をリードする機能が搭載されています。

Amazonの技術を取り入れたデザインで、ドライバーに快適な配送体験を提供します。その中には、Amazonの物流管理と統合されたデジタル計器群や中央ディスプレイ画面、ルート制御や配送技術システムなどが組み込まれ、ドライバーが車両の操作に集中できるようになっています。このシステムにより、住所や地図情報を提供するデバイスが不要になります。またAmazonのAlexa(アレクサ)を搭載することで、ドライバーは貨物室で商品を仕分けする際に、手動でコマンドを入力したり、携帯端末で操作したりせずに、簡単な音声コマンドを使って助けを求めることが可能になります。

デヴォン・クーパーさんは、実際に新型車両を見て、リビアン社のエンジニアにフィードバックを共有するためにスタジオに招かれました。彼はAmazonのデリバリーサービスパートナーに勤務するデトロイト地域の配送ドライバーで、Amazonのお客様に商品を配送しています。「私が提案したものは、すでにすべて搭載されていました」とクーパーさんは話しました。

Amazonの新しい電気配送車両は、2021年にお客様への商品の配送を開始します。早ければ2022年には1万台、2030年には10万台すべての車両が走行することを計画しており、2030年までに年間数百万トンの二酸化炭素を節約することができます。

この記事は2020年2月4日に米国版Amazon Blog Day Oneで発表された記事の翻訳版です。

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