Amazonは11月13日、ニューヨーク市とバージニア州アーリントンの2カ所を、Amazonの第2本社拠点に決定しました。Amazonは50億ドルを投資し、2か所の拠点でそれぞれ25,000人以上、合計50,000人以上の雇用を創出します。シアトルのAmazon本社にこれらの2拠点が加わり、Amazonは北アメリカで3つの本社拠点を置くことになります。また、Amazonは、フルフィルメント、物流、サプライチェーンなどのオペレーションビジネスの拠点としてテネシー州ナッシュビルにオペレーション・センター・オブ・エクセレンスを構えると発表しました。このセンターでは5,000以上の雇用を生み出します。

ワシントン近郊のアーリントンの本社はナショナルランディングに、ニューヨーク市の本社はクイーンズ近郊のロングアイランド・シティーに建設されます。Amazonによる新本社への投資は、周辺地域において数万の雇用を創出することとなります。両本社での雇用は2019年開始の予定です。オペレーション・センター・オブ・エクセレンスは、ガルチの北に位置する開発地の一環としてナッシュビルのダウンタウンに建設され、このセンターでの雇用も2019年開始予定です。

Amazonの共同創業者兼CEOのジェフ・ベゾスは「ニューヨーク市と北バージニアに新本社を建設できることをとても嬉しく思います」と述べました。「この2拠点を構えることで、世界トップレベルの人材を集めることができ、Amazonがこの先、お客様のためのサービスを生み続けることに繋がります。新本社の候補地選定においては、担当チームがよく頑張ってくれました。これらの地域で事業を進めていかれることを楽しみにしています。」

ニューヨーク市ロングアイランド・シティーのAmazon新本社

  • マンハッタンのミッドタウンからアッパーイーストサイドにかけてイーストリバーの向かいに位置するロングアイランド・シティーは、芸術と産業の行き交う複合コミュニティ。文化機関、芸術団体、新築住宅、レストラン、バー、醸造所、水辺の公園、ホテル、学術機関、小規模および大規模なハイテクセクターと産業のビジネスが混ざり合う多様性に富んだ場所です。8つの地下鉄線、13のバス路線、通勤電車、自転車シェアリングサービスやフェリーサービスがあるほか、ラガーディア空港やJFK空港からも近く、ニューヨーク市の中でも最もアクセスがよい地域です。
  • Amazon新本社の拠点が置かれることで、ニューヨークおよびロングアイランド・シティーは、今後20年間で以下のような恩恵が期待されることとなります。

- 25,000以上ものフルタイムかつ高収入の雇用機会- Amazonによる約25億ドルの投資
- 400万平方フィートのエネルギー効率の高いオフィスの実現。そして、将来は800万平方フィートへの拡張も視野に
- Amazonによる投資や雇用を受け、100億ドル以上の税収増

  • Amazonは、ロングアイランド・シティーに25,000もの雇用を創出することに際して、15億2,500万ドルのインセンティブを受けることになります。これは、ニューヨーク州のExcelsior Programを介しての最高12億ドルの税額控除を含み、今後10年間にわたりAmazonが従業員に支払う給料のパーセンテージから計算されたもので、48,000ドルx25,000人分(150,000ドル以上の平均賃金労働者)に相当します。また、同インセンティブには、今後10年間の建物専有面積に基づき、Empire State Developmentより付与される3億2500万ドルの補助金も含みます。Amazonは今後10年、雇用を増やし、建物専有目標に近づくに従って、これらのインセンティブを受け取ります。また、AmazonはNew York City’s Industrial & Commercial Abatement Program (ICAP) やNew York City’s Relocation and Employment Assistance Program (REAP) を含むインセンティブにも個別に申請します。
  • コミュニティは、Payment In Lieu Of Tax (PILOT) プログラムを通したニューヨーク市の資金提供から恩恵を得ることとなります。これは、Amazonの開発地一部の固定資産税に基づき、計画段階で得られた住民の声を実現するべくコミュニティインフラ改善に資金提供するというものです。Amazonは、テック業界のスタートアップ・インキュベーターや芸術家、産業ビジネスのため、キャンパス内のスペースを提供することに合意しています。また、公立の小中学校にも提供します。そしてインフラの改善やグリーンスペースにも投資していきます。

バージニア州アーリントン郡ナショナルランディングのAmazon新本社

  • ナショナルランディングはワシントンDCのダウンタウンから3マイル以内に位置する、バージニア州北部の都市です。3つの地下鉄駅があり、通勤電車へのアクセスも良く、またレーガン国立空港も徒歩圏内にあります。ホテル、レストラン、高層マンション、小売店、商業オフィスなどもあります。また、ナショナルランディングには、老若男女が年中スポーツや文化イベントなどのために使用することのできる公園やオープンスペースが豊富にあります。
  • Amazon新本社の拠点が置かれることで、バージニアとアーリントンは、今後20年間で以下の恩恵が期待されることとなります。

- 25,000以上ものフルタイムかつ高収入の雇用機会- Amazonによる約25億ドルの投資
- 400万平方フィートのエネルギー効率の高いオフィスの実現。そして、将来は800万平方フィートへの拡張も視野に
- Amazonによる投資や雇用を受け、約32億ドル以上の税収増

  • Amazonは、アーリントンで、平均賃金150,000ドル以上の雇用を25,000創出することで、5億7300万ドルのインセンティブを受け取ることとなります。これは、今後12年間に生み出される雇用1人につき22,000ドルという計算に基づいた、最大5億5000万ドルの補助金を含み、Amazonは、予定している高収入の雇用が創出された場合にこのインセンティブを受けることとなります。また、Amazonは、ホテルの部屋に貸される税である既存の一次滞在税の増分に基づき、今後15年で2,300万ドルの補助金をアーリントンより受け取ります。
  • コミュニティとAmazon従業員は、近隣のインフラへの1億9500万ドルの投資より、今後10年で連邦から以下の恩恵を受けることになります。

- クリスタルシティーやポトマックヤード地下鉄駅の改善- ナショナルランディングとレーガン国立空港を結ぶ歩道橋の改善
- ルート1を渡る際の安全、アクセシビリティ、歩行者体験の改善

また、アーリントンは、ナショナルランディングのインフラやオープンスペースの既存の税増分融資 (TIF) 地区から得られた将来の固定資産税収入の12%に基づいて、推定2,800万ドルを見込んでいます。

ナッシュビルのAmazonのオペレーション・センター・オブ・エクセレンス

  • カンバーランド川沿いのナッシュビルダウンタウンはガルチ北部の都市の中心部で、生活、小売店、レストラン、エンターテイメント会場、ホスピタリティ、オープングリーンスペース、オフィスが並んでいます。この地域には通勤電車や10以上ものバス路線があり、またナッシュビル国際空港までも車で15分の距離にあります。
  • Amazon の投資の結果、テネシー州、デビッドソン郡とナッシュビルは今後10年間で以下のような恩恵が期待されることとなります。

- 5,000ものフルタイムかつ高収入の雇用機会- Amazon による2億3000万億ドル以上の投資
- 100万平方フィートのエネルギー効率の高いオフィスの実現
- 10億ドル以上の税収増

  • Amazonは、ナッシュビルで、平均賃金が150,000ドル以上の雇用を5,000創出することで、1億200万ドルのインセンティブを受け取ることとなります。これは、今後7年間に生み出される5,000の雇用に基づきテネシー州より交付される6,500万ドル分の補助金を含み、1人の雇用あたり13,000ドルに相当します。またAmazonは、今後7年間に生み出される雇用1人あたり、500ドルの補助金(最高1,500万ドル)をナッシュビルより付与されます。同インセンティブは、フランチャイズと物品税を相殺するための、テネシー州からの雇用税額控除2,170万ドルも含みます。これは、今後7年間の新規雇用につき4,500ドルに基づくものです。

北米の250,000以上の従業員を含む、世界中に610,000人もの従業員をもつAmazonは、American Customer Satisfaction Indexで1位、フォーチュンのWorld’s Most Admired Companiesで2位、The Harris Poll’s Corporate Reputation調査で1位、また、国内で最も望ましい職場を認識するランキングであるLinkedInのU.S. Top Companiesで1位を獲得しています。Amazonはまた最近、Military Times’ Best for Vetsの、退役軍人に機会を与えている会社のリストにも含まれました。

なお、経済的影響やインセンティブの数値は、すべて各コミュニティの関連機関の最新情報に基づいて計算されたものです。

FAQ

1. Amazonはなぜ複数の場所を新本社として選んだのですか。
2つの拠点を設けることで、より多くのトップ人材を採用することができるからです。どちらの拠点も、才能に溢れた人々が多くいる魅力的な都市です。

2. 新本社の拠点となった2都市は、米国や世界中のAmazonのその他の都市にあるオフィス・デベロップメントセンターと比べてどのような違いがありますか。
Amazonでは、シアトルのオフィスを除いた米国最大のオフィスでは3,100人の従業員が働いています。新本社のそれぞれの拠点を25,000人以上に増やす予定です。これらの本社には従業員とシニアリーダーを多く登用する予定であり、企業間での会議や、全社会議、株主総会、取締役会の開催などの社内会議やイベントを多く開催していきます。

3. ニューヨーク市とノーザンバージニアを選んだ理由を教えてください。
ソフトウェア開発およびその関連分野を中心に、顧客のために雇用と革新を続けるために、才能のある人材が多く集まる場所を探しており、それが選考理由となりました。

4. 新本社は、ニューヨーク市とアーリントンのそれぞれのどこに建設されるのでしょうか。
バージニア州北部のオフィスは、アーリントンのナショナルランディングに位置することとなります。
ニューヨーク市オフィスはクイーンズの隣のロングアイランド・シティーとなります。

Map of the Arlington area with a pin placed to illustrate the location of a new Amazon headquarters.

地図はこちらからダウンロードできます。

Map of the New York City area with a pin placed to illustrate the location of a new Amazon headquarters.

地図はこちらからダウンロードできます。

5. 「オペレーション・センター・オブ・エクセレンス」とはなんでしょうか。また、ナッシュビルのどこに配置されますか。
私たちのリテール部門では、カスタマーフルフィルメント、カスタマーサービス、輸送、サプライチェーンなどを取り扱っています。「オペレーション・センター・オブ・エクセレンス」は、この部門の技術および管理機能のための米国東部地域の拠点となり、ナッシュビルのダウンタウン、ガルフのすぐ北に位置します。
「オペレーション・センター・オブ・エクセレンス」は、ナッシュビルのダウンタウンのガルフの北に位置しています

Map of the Nashville area with a pin placed to illustrate the location of a new Amazon Operations Center of Excellence.

地図はこちらからダウンロードできます。

6. Amazonが2都市を新本社に選定した際、経済的なインセンティブはどのように働いたのでしょうか。また、結果的にどのようなインセンティブが合意されましたか?
経済的インセンティブは新本社選定の一要因です。しかし、世界トップレベルの人材がいることが最も大きな要因となりました。各都市との合意事項は以下よりダウンロードすることが可能です(英語):
ニューヨーク州、ニューヨーク市はこちら
バージニア州、アーリントンはこちらこちら
テネシー州、ナッシュビルはこちらこちら

7.シアトルでも引き続き採用は続けるのでしょうか。
はい。現在、シアトルにおいて8,000のポジション、45,000人以上のアマゾニアンを募集しています。