スマートホームに興味はあるものの、「設置するのは難しくない?」「本当に便利なの?」と、導入をためらう方もいらっしゃるかと思います。今回の記事では、実際にAmazonデバイスを活用して自宅をスマートホーム環境にしている、Amazonデバイス事業本部 Echo・スマートホームデバイス事業部 事業部長の橘宏至さんの家を訪問。自宅のリノベーションにあたり、スマートホーム導入を検討しているAmazonデバイスサポーターの中村朝紗子さんが、スマートホームの気になる疑問を橘さんに聞いてみました。

家族との時間を増やすため、Alexaとスマートホームで生活を効率化したい

スマートホームとは、家電をインターネットにつないで、音声や遠隔から操作したり、家電同士を連携させたりと、より便利で過ごしやすい暮らしを実現した住まいのことです。スマートホームを導入すると、大掛かりな工事や設備が必要なのでは?と思われる方もいるかもしれませんが、対応する家電やハブとなるデバイスなどを用意することで、簡単にスマートホーム化を実現することができます。また、Amazonが提供する音声サービスAlexa(アレクサ)が搭載されたAmazon Echo(アマゾン エコー)シリーズなどのデバイス用意することで、音声で家電を操作することができます。設定方法については、「『アレクサ、扇風機をつけて!』Alexaでプチ・スマートホーム:夏の熱中症対策編」の記事もご参照ください。

Alexa(アレクサ)で簡単スマートホーム入門 Amazonで働くスマートホームの達人に聞いてみた

そんなAlexaを使った自宅のスマートホーム化を検討されているのが、Amazonデバイスサポーターの中村朝紗子さん。企業の経営者でもありながら、もうすぐ1歳になるお子さんのママでもあり、多忙な日々を過ごされています。今年秋に予定している自宅のリノベーションを機にスマートホーム化を決めたという中村さんですが、お子さんが生まれた当時からスマートホームは検討されていたそうです。

「以前から家事のアウトソーシングや、便利家電を積極的に導入してきました。ただ子どもができると目や手が離せなくて、家の中をあちこち移動して家電を操作するということが難しくなってきました。そこで例えば子どもを抱っこしながらでも、『アレクサ、水を購入して』と声で注文してAmazo.co.jpで商品が購入できる音声ショッピングなど、Alexaを活用してみると、あらためて声でいろいろなことができることの良さを痛感しました。家族と過ごす時間を少しでも増やすためにも、このようにAlexaで生活をどんどん効率化していきたいと思いました」

達人が教える、Alexaを活用したスマートホーム化で「できること」

今回、中村さんが訪問したのが、アマゾンジャパンでEcho・スマートホームデバイス事業部 事業部長として働く橘さんのご自宅。Alexaを活用して、どのようにスマートホーム化を実現されているのか、家の中を見学させていただき、いろいろと質問をしてみました。

Alexa(アレクサ)で簡単スマートホーム入門 Amazonで働くスマートホームの達人に聞いてみた
アマゾンジャパン合同会社 Amazonデバイス事業本部 Echo・スマートホームデバイス事業部 事業部長 橘宏至さん

中村:まず印象的だったのが、家のさまざまな場所にAmazon Echoシリーズが置いてあること。Echoシリーズを家のどこに配置すればよいのか私も迷っているのですが、何かコツはありますか。

橘:基本的には、ご自身のライフスタイルや生活動線に沿ってEchoシリーズを置く場所を決めるのがよいかと思います。我が家ではキッチンのEcho Show 8とリビング・ダイニングにあるEcho Studioがメインになっています。やはり料理中は手がふさがりがちですし、レシピの検索や、音声ショッピング、モニターを通した見守りなどもできるので、台所にスクリーン付きのEcho Show シリーズを置くのはおすすめですね。

Alexa(アレクサ)で簡単スマートホーム入門 Amazonで働くスマートホームの達人に聞いてみた
橘さんの家のキッチンに置かれたEcho Show8

中村: Echoシリーズ同士が近くにあると、声をかけた時に、お互いが干渉してしまうということはありませんか。

橘:そういった場合は、一番近くにあるデバイスが反応するようになっていますので、混乱が起きる心配はありません。

家を見学してもらって、新しい家に導入してみたいというものはありましたか?

中村:特によいと思ったのはお風呂の給湯器ですね。我が家では夫が早起きに関する仕事をしているということもあり、一家全体で朝型の生活を送っています。お風呂に入る回数も、夜と朝の1日2回ですが、朝の忙しい時間帯に洗濯機を回して、料理を作って、子どものオムツ替えをして・・・と家事や育児の連続で、正直お風呂まで手が回らない。毎朝、脱衣所にいる夫から「追いだきボタン押してー!」と叫ばれる日々でした(笑)。例えば寝室にEchoシリーズを置いておけば、朝起きてAlexaに声でお願いするだけで、お湯を沸かせますね。

橘:お風呂との連携は、妻にも好評です。帰宅途中に、スマートフォンのAlexaアプリから給湯の操作をすれば、帰宅してすぐに温かいお風呂に入れますよ。また、床暖房にも対応しているので、Alexaに話しかけるだけで部屋が暖かくなるもの便利です。給湯システムを導入しなくても、SwitchBotなどAlexa対応の押しボタンスイッチを使用して手軽にお風呂のスイッチを声だけでオンオフすることもできます。

中村:それはうれしいですね。あと、これもぜひ導入したいと思ったのが照明ですね。橘さんは「アレクサ、ただいま」と玄関で言うと、家の電気がつくという活用をされていらっしゃいますね。

橘:はい、「定型アクション」※1機能を利用すると、Alexaに話しかける言葉や、それによって起こるアクションを自由にカスタマイズすることができます。

*1 詳しくは「Alexaでルーティンをはじめよう」の記事をご参照ください。「アレクサ、ただいま」で電気をつける定型アクションの設定についてもご紹介しています。

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ダイニングではAlexa対応のPhilips Hue製スマート電球を使用

中村:それも便利そうですし、私は調光ができる、Alexa対応のスマート照明があると聞いたので、活用してみたいなと思いました。というのも、子どもの生活リズムをつくるために、今の家に備え付けられていた調光機能付きの照明が大活躍したんです。夜になったらだんだん暗くして、自然と眠たくなるといったような。スマート照明を導入することで、寝かしつけ中で手が空かない時は声で明るさを調整したり、時間になると自動で暗くなったり、といったことができそうだなと思いました。

橘:よいですね。ちなみにAlexaには「ささやきモード」というのがあって、「アレクサ、ささやいて」と言ってからささやき声で話しかけると、ささやき声で返してくれるので、お子さんが寝たあとなどにぜひ活用してみてください。

中村:すごい、ぜひやってみます。あと、ユニークだったのが、駐車場にネットワークカメラを置いて、防犯対策をされているという使い方。

Alexa(アレクサ)で簡単スマートホーム入門 Amazonで働くスマートホームの達人に聞いてみた
キッチンのEcho Show 8で駐車場のネットワークカメラの映像を確認できる

橘:映像はキッチンのEcho Show 8や、外出先のスマートフォンからでもチェックすることができます。カメラに人感センサーが付いているので、私の場合は、人が映り込むとスマートウォッチに通知がきて、すぐに気づけるようにしています。防犯だけでなく、家族が帰ってきたかどうか、自転車の有無を確認できるのも便利ですね。このほかにも、AmazonではさまざまなAlexa対応のネットワークカメラを提供しています。

中村:そうなんですね、そんな使い方もあるのですね。

Alexa(アレクサ)で簡単スマートホーム入門 Amazonで働くスマートホームの達人に聞いてみた
Amazon Smart Plugを使ってペット用給水機を音声で操作

橘:中村さんは犬を飼われているということなので、部屋の中にネットワークカメラを置いてAlexaでペットの見守りをするのもよいかもしれませんね。ペット用のスマート家電では他にも、自動で給餌するデバイスも便利です。ちなみに私が猫用に活用している給水機は、「Amazon Smart Plug(アマゾン スマートプラグ)」を活用して、Alexaに話しかけて水が循環するように設定しています。

Alexaを活用することで、スマートホーム化の敷居が下がる

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※撮影の時のみマスクを外しています。

中村:今回、見学をしたり、お話を聞かせていただいたりして一番感じたのは、スマートホームって意外と敷居が低いということ。例えば照明にしたって、電球をスマート照明に変えるだけでよくて、全部を変える必要はないのですね。傘の部分はお気に入りのアイテムを使用できるので、意外と選択肢は狭まらないことも発見でした。

橘:敷居が低い、選択の幅が広い、というのは今回ぜひお伝えしたいポイントでした。Alexaで操作ができるスマートホーム製品は現在世界で14万種類あり、これからも増えていきますので、そうなるとますますAlexaでできることも増えていきます。また、仮にAlexaに対応していなくても、扇風機やスタンドライト、そして先ほどご紹介した給水機のように、コンセントにプラグを挿して電源のオンオフがコントロールできる家電であれば、スマートプラグを活用することで、スマート家電のように使えてしまいます。

中村:そう考えると、可能性の幅がさらに広がりますね。最後にお聞きしたいのですが、橘さんが考える、スマートホーム化をする上での一番のポイントは何でしょうか。

橘:スマートホームを目的化しないことですね。本来、「どういう風にしたら生活が便利になるか」「自分のしたいことが実現できるか」という発想が先にあって、その延長線上にある1つの選択肢がスマートホームということなので、必要に応じて選択していくことが大事だと思います。私は、玄関の照明を頻繁にオンオフするので、人感センサーを採用していますし、逆に手が届きにくい場所にスイッチがあるサーキュレーターやお風呂は、Alexaを通して声で操作するのがおすすめです。スマートホーム化を検討することが、自分にとって暮らしやすい生活とは何か、あらためて見つめ直すきっかけになるとよいですね。

中村:本当にその通りですね。スマートホーム化するというと、どうしても難しそうなイメージがあり、敷居が高くなってしまいますが、特に私のようなママは、時短したい、効率化したい、ちょっとでも休みたいという思いがあるはずなので、それを実現するためのスマートホームだよということを、今回の家づくりを通して実践・実証していければよいなと思います。

今回の体験をもとに実際にリノベーションをしてみた結果を、「実践編」として皆さんにお届けする予定です。果たして、中村さんはAlexaを使って、どのようにスマートホーム化を実現するのでしょうか。公開は10月頃を予定していますので、お楽しみに。

Alexaを使ったスマートホームや便利な家電については、「スマートホームでできること」でもご紹介しています。

*スマートホーム家電のご利用にあたっては、製品によって必要な設定手順が異なる場合がありますので、各製品の手順を確認ください。また、別途接続するためのハブ(別売)が必要となる場合があります。