ゴールデンウィークも明け、連休前の生活リズムを改めて整えようとしている方も多いのではないでしょうか。質のよい睡眠をとることは、日々の活気あふれる生活や、仕事を効率よく進める上でも大事なことです。快眠を得るためにも活用できるのが、Amazon Alexa(アレクサ)が搭載されたスマートスピーカー、Amazon Echo(アマゾン・エコー)シリーズ。睡眠の専門家の友野なおさんにアドバイスをいただいた、Amazon Echoシリーズで睡眠を改善するためのヒントをご紹介します。

睡眠に問題の抱える人に必要なのは「質のよい睡眠」

Amazon Alexaで習慣化 睡眠の質を向上する秘けつとは
友野なおさん 睡眠コンサルタント/ 株式会社SEA Trinity 代表取締役

睡眠コンサルタントとして、睡眠に関する講演活動、商品開発、コンサルティングなどをされている友野なおさん。睡眠を改善したことで、体質改善や重度のパニック障害の克服につながったというご自身の経験が、睡眠研究の道へと進むきっかけになったそうです。そんな友野さんは、特に働き盛りの世代は「睡眠」に問題を抱える人が多いといいます。

「世界と比べても日本人は圧倒的に睡眠時間が短いということが海外の調査でもわかっています。この理由の1つとして考えられるのが、日本人特有の勤勉さです。我々の潜在意識の中に眠ること=怠けているという意識がすり込まれていて、つい眠ることよりも働くことを優先してしまう。家事にしても、家事代行などアウトソーシングすることに罪悪感があり、全部がんばってしまう。結果、睡眠時間が削られてしまうということがよくあります。さらに最近では、自宅にいる時間が増えることで、生活リズムがくずれてしまったり、リモートワークで通勤時間がなくなって運動不足になってしまったり、といった生活習慣の乱れが、睡眠にも大きく影響しています」

睡眠を改善するためには、友野さんは、睡眠時間の長さだけではなく「質」をより大事にしてほしいといいます。

「なかなか日本人の生活様式ですと、7〜8時間などのまとまった睡眠を確保するのが難しいという方も多いかと思います。ですが、睡眠の長さよりも質にフォーカスをしたほうがクオリティ・オブ・ライフ(生活の質)が高まるという研究結果も出ています。むしろ寝る時間を長く確保できていても、質が悪ければ、本来睡眠から受けられるメリットは受けられず、無の時間になってしまうのでとてももったいないのです」

ここで友野さんがいう睡眠の質とは「熟睡感」のこと。起きた時の目覚めがよく、日中の活動が意欲的にできている状態のことを指します。質の高い睡眠がとれていることは心身の健康を維持するだけでなく、普段の仕事や家事のパフォーマンスにもよい結果をもたらし、さらに子どもや家族の安全や安心につながるそうです。

「質の高い睡眠は、思考力、意思判断能力、注意力、コミュニケーション能力、クリエイティブ能力、といった5大要素のパフォーマンス向上につながるといわれています。集中力が高まり、生産性が向上して、無駄な残業を減らすことができれば、空いた時間を家族や余暇の時間にも使えますし、それがまたよい仕事に結びつく、という好循環が期待できます」

「質のよい睡眠」のために今すぐできる2つの改善ポイント

睡眠の質を改善するために、手軽にできる2つのポイントを教えていただきました。

ポイント1「五感」を意識して入眠前の環境を整える

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友野さんは、よい睡眠をとるためには、5つの切り口でアプローチすることをお勧めしています。それは、視覚、聴覚、嗅覚、触覚、温熱感覚の5つです。これを「睡眠五感」といいます。友野さんにそれぞれのポイントを解説いただきました。

視覚:「体内時計は、光に依存して体のバランスの調整を行っているので、できるだけ光をコントロールするようにしてみてください。睡眠中、部屋を真っ暗にしておくのはもちろんのこと、起きている時間でも、就寝1時間前になったら空間の明るさをやや暗めの暖色系の照明に切り替えることが大事になってきます。スマートフォンと、パソコン、テレビなどの明かりも睡眠に影響を及ぼすため、夜寝る前には控えることをおすすめします」

聴覚:「寝ている間にも五感は機能しています。大きな音がすると脳が覚醒してしまうので、寝室は図書館並みの静けさが必要になります。音がないと眠れないという方もいるかもしれないので、その場合は自然の音や、オルゴールの音、クラシック音楽などがおすすめです」

嗅覚:「ご自身がリラックスできる香りを取り入れることで、良質な睡眠につながります。おすすめの香りはラベンダーで、不安感が解消して睡眠の質がよくなるという報告もあります」

触覚:「触って気持ちがよいと思える素材のパジャマや寝具を用いるとよりリラックスした状態で眠りにつくことができます。「綿」は生地の機能性も高く、おすすめです」

温熱感覚:「どの季節であっても快適に眠れるように温度や湿度のコントロールをしておくことをおすすめします。室温は大体16度から28度くらいに保ち、夏場は28度を超えると眠りづらくなってしまうため、エアコンを調整しておくようにしましょう」

ポイント2 規則正しいリズムで生活する

友野さんによると、朝目覚めてから眠りにつくまで、あらゆる行動が睡眠に関連しているということが研究でわかっているそうです。体のリズムを司る体内時計を安定させるために、入眠や起床時間だけでなく、食事のタイミングや、入浴の時間など、1日の流れをルーティン化して、規則正しいリズムで日々生活を送りましょう。

質のよい睡眠のためにこのようなポイントを参考にした上で、Echoシリーズなどのスマートスピーカーの活用も非常に有効であると、友野さんはいいます。実際に、ご自身も睡眠前にAlexaに雨の音を流すようにリクエストして、子どもたちの寝かしつけをしているそうです。次の項目では、そんな友野さんのアドバイスに基づき、睡眠の質を向上させるのに役立つ、Alexaを活用した3つのテクニックをご紹介します。

Alexaを活用して「質のよい睡眠」を手に入れる

テクニック1「アレクサ、おやすみ」などの定型アクションで入眠を快適に

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睡眠の質を高めるために、友野さんがこれだけは守って欲しいと強調するのが、睡眠前にスマートフォンを見ないこと。しかし、アラームを設定したり、明日の予定を確認したり、ニュースを見たりなどスマートフォンをついつい手に取ってしまい、そのままアプリや動画に熱中してしまうというのも、ありがちなこと。その対策として活躍するのがAlexaが搭載されたEchoEcho Dotなどのスマートスピーカーです。「アレクサ、明日の7時にアラームをセットして」「アレクサ、明日の予定を教えて」「アレクサ、ニュースを教えて」などと声をかけるだけで、スマートフォンに触れることなく、アラームの設定や予定の確認、ニュースの確認などができます。

また、Alexaの「定型アクション」を活用して、質のよい睡眠をとるための環境を整えることもお勧めです。定型アクションは、1つのフレーズで、Alexaが天気予報や音楽を流すなど複数のことを実行してくれる機能。例えば「アレクサ、おやすみ」と声をかけると、Alexaに対応した部屋の照明が消えて、心地よい自然環境音が10分間流れるように設定することができます。スマートリモコンなどを利用してAlexaで部屋の照明やエアコンの電源をオンオフするなど自宅の家電をスマートホーム化する方法は、「アレクサ、扇風機をつけて!」Alexaでプチ・スマートホーム:夏の熱中症対策編」を参考にしてみてください。※1

※1 スマートホームの実現には、対応製品を購入する必要があります。また、製品によっては別途接続するためのハブ(別売)が必要となる場合があります。

テクニック2 太陽の光を浴びて自然に起床できる環境をAlexaで整える

Amazon Alexaで習慣化 睡眠の質を向上する秘けつとは

友野さんによると、毎日決まった時間に太陽の光を浴びることで睡眠リズムが整うため、寝る時間がどうしても遅くなってしまう日があったとしても、1日のスタートである起床時間は必ず一定に保つことが大切なのだそうです。定型アクションは時間指定もできるため、例えば月曜から金曜の朝6時にAlexaに対応したカーテンが自動で開き、最新ニュースフラッシュや今日の天気が再生されるように設定するなど、自然に目覚める環境づくりを自動化することもできます。またAlexaのアラームは、止めるために「アレクサ、アラームを止めて」などしっかり発話する必要があるので、声を出すことにより目が覚めやすくなり、通常の目覚まし時計のように無意識にうちにアラームを止めて二度寝してしまうという事態も避けられる、とのことです。

テクニック3 リマンダーを設定して、1日の睡眠ルーティンをつくる

Amazon Alexaで習慣化 睡眠の質を向上する秘けつとは

友野さんは、質のよい睡眠のために、規則正しい生活を送って体内リズムを整えることが大事だといいます。そこで、活用して欲しいのがAlexaのリマインダー機能。「アレクサ、毎日午後12時に『睡眠』をリマインドして」などと声をかけると、指定の時間にAlexaがリマインドを読み上げてくれます。友野さんのおすすめのリマインドは次の5つです。

  • 食事の時間(朝食は起床後1時間以内、昼食は13時まで、夕食は寝る3時間ほど前の20時頃までに食べるのがおすすめ)
  • お昼寝をする時間(15時までにデスクなどで15〜20分ほど目を閉じる程度のお昼寝がおすすめ)
  • 運動をする時間
  • お風呂に入る時間(お風呂は38度から40度のぬるめのお湯で、就寝の1時間から1時間半前に入るのがおすすめ)
  • 携帯のデトックス時間(遅くとも寝る30分前までには、スマートフォン画面を見るのを止めるのがおすすめ)

睡眠を改善して、仕事もプライベートもより楽しく

睡眠の大切さは分かっていても、睡眠改善にどこから取り組めばよいのか迷ってしまう方や、規則正しい生活を送るために、自分自身で時間管理をすることにストレスを感じる方もいるかもしれません。そうした方には、まずは今回ご紹介したようにAlexaやEchoシリーズを上手く活用して、ルーティン化をしてみることからスタートしてみるのはいかがでしょうか。Alexaの便利なポイントは、さまざまなライフスタイルに合わせて設定をカスタマイズし、睡眠のセルフケアができることです。今回ご紹介したテクニックで睡眠の質を向上させ、仕事や日常生活の満足度もアップさせていけるとよいですね。

なおAlexaの便利な使い方についてはこちらでもご紹介しています。

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