新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、全国的に外出自粛が要請されています。その影響は様々なかたちで動物たちにも及んでいます。

Amazonでは2019年6月から、捨てられたり保健所に預けられたりした動物たちを保護し、里親を探すための活動をしている日本各地の動物保護施設を支援する「Amazon動物保護施設支援プログラム」を開始しています。このAmazonの「ほしい物リスト」を活用した取り組みは、これまでに多くの方々にご支援をいただいています。

今回は、「Amazon動物保護施設支援プログラム」の支援対象となる施設の選定・審査を実施している公益社団法人アニマル・ドネーション代表の西平衣里さんと、実際に当プログラムを通じて支援を受けている一般社団法人アニマルハートレスキュー代表の山本りつこさんに、新型コロナウイルス感染症による影響と必要とされる支援について、お話をうかがいました。

公益社団法人アニマル・ドネーション代表の西平衣里さん

新型コロナウイルスの影響で生じている課題
保護施設では不遇な環境にある犬や猫を、自治体などの動物愛護センターや、一般の方、ブリーダーからレスキューしています。そして責任をもって飼育してくださる新しい家族を探すために、マッチングイベントや譲渡会を行っています。

動物保護施設支援プログラム
公益社団法人アニマル・ドネーション代表 西平衣里さん
写真: ムロヒロミ アニマル・ドネーション提供

今年は、北海道では2月下旬ごろから、そのほかの地域でも各地で大規模イベントや外出の自粛が始まった3月から、譲渡会などの開催が困難になりました。

それと同時に新型コロナウイルスに罹(り)患してしまい飼育困難になった方や、仕事を失い経済的に困窮した飼い主さんからのレスキュー依頼も増えています。保護施設で飼育する動物が増えれば、フードやペットシーツなどの必需品を購入する費用や、予防接種や治療のための医療費などがさらに増えることになります。

そうした費用を捻出するために各動物保護施設が行ってきたイベントや募金活動も、外出制限のために行えず、動物保護活動の運営自体が非常に困難になりつつあります。

これまで保護と譲渡で循環していた活動が停滞し、多くの保護施設では、保護したくてもスペースや資金の問題で保護できない、本来であれば救えていた命も救えないという危機的状況に陥っているのです。

動物保護施設支援プログラム
9歳のダックスフンド。新型コロナウイルスに感染した高齢の飼い主の家族から保護された
写真: DOG DUCA提供

現在特に支援を必要としているもの
保護動物を飼育するために必要なフードやおやつ、ペットシーツ、猫砂などですが、動物保護施設によって必要な支援は異なるため、Amazonの動物保護施設支援プログラム内の「ほしい物リスト」に掲載されている物品を寄付していただくことがありがたいです。「ほしい物リスト」を利用することで、各保護施設が必要としているものを必要な数量分、必要な場所に届けることができています。

現在、家賃などの固定費や水道光熱費などの負担が大きいため、資金難を理由に動物保護施設(シェルター)の運営停止・中止まで検討している団体もあります。もしお近くに支援している団体があれば寄付をしていただけるとありがたいです。

動物を飼うことを検討している方へ
現在、ペットショップでの生体販売が好調とのニュースを見聞きします。大きな不安の中で、動物たちに癒しを求める気持ちはわかります。しかし、新型コロナウイルス感染症終息後も、寿命が15年以上ある動物と変わらない暮らしができるか、例えば、犬が吠えるなどの問題行動に対処できるか、旅行にも行きづらくなるが、問題ないかなど。先々を見据えてよく検討してほしいと思います。

6歳のマルチーズ写真
6歳のマルチーズ。新型コロナウイルスの影響で退職を余儀なくされ、経済的に飼育が困難になった飼い主から保護された
写真: DOG DUCA提供

命をつなぐ待ったなしの保護活動
現在は世界中の方々が新型コロナウイルスとの闘いをしています。外出自粛要請のために、仕事を失う方や先行きに不安を抱いている方も数多くいらっしゃいます。そんなときに動物のレスキューが必要なのか、という疑問を持つ方もいらっしゃるかもしれません。しかし犬や猫たちは、何万年も前から人間と共に暮らしてきており、帰る自然は既にないとも言え、人間と共に生きている命です。そうした命を助けたいと現場で活動をしている方々の存在を知っていただき、もし可能ならば支援をいただければありがたいです。

一般社団法人アニマルハートレスキュー代表の山本りつこさん

存続にかかわる大きな2つの影響
現在、新型コロナウイルスの感染拡大により大きく分けると2つの影響が出ています。

1つは譲渡や保護犬・保護猫の預かりの問い合わせの増加です。

在宅勤務や外出制限のため、昼間でも家族がいる、時間があるということで、4月初旬の譲渡会までは多くの方に来場頂きました。しかし、一概に喜べる状況ではなく、今の時期だけ飼うことを希望する方もいらっしゃり、本当に長年飼育するお気持ちがあるか、環境が整っているか時間をかけて、これまでどおり見極めていく必要があると考えています。

アニマルハートレスキュー代表の山本りつこさん
一般社団法人アニマルハートレスキュー代表 山本りつこさん
写真: yOU アニマルハートレスキュー提供

4月中旬からは、譲渡会も三密状態になってしまうため、中止にしています。また、4月26日からは、動物たちを一時保護していたシェルターも一旦クローズして、預かりボランティアさん宅で正式譲渡にむけて皆さんと共に訓練をさせて頂いています。

2つ目は、飼育環境の変化です。

飼い主が新型コロナウイルスに感染したケース。自宅にいる時間が長くなったことで、これまでなかった犬の吠え声によるトラブルの発生。失業などのために予防接種の費用がないという相談や、フード代負担が大きい大型犬の飼育継続が難しいなど、様々な理由で保護を依頼する方が増えました。ひどく虐待された犬を保護するケースもあり、普通に過ごせることが、素晴らしいことだったんだなと日々痛感する毎日です。

ますます必要になる支援とうれしいニュース
現在、一般社団法人アニマルハートレスキューでは、犬14頭を保護しています。切実なのは運営資金です。来場者が少なくイベントや譲渡会も中止しているため、募金や支援が不足しています。フードについては、Amazonの動物保護施設支援プログラムで多くの方々に助けて頂いていますが、シェルターの家賃、水道光熱費の負担が大きく、このままだと後数カ月で資金が尽きてしまうため、シェルターの運営を停止・中止して、保護活動の方法を変えるべきかを考え始めています。

この状況下ではありますが、先日も熊本県や茨城県から保護した犬たちの正式譲渡が決まり、新たな飼い主のところへ引き取られていきました。こうした保護・譲渡ができたのも、皆さんからのご支援があったからこそです。今後もご支援いただけると大変ありがたいです。

一般社団法人アニマルハートレスキューで保護された犬猫たち
アニマルハートレスキューで保護され今年新しい家族が見つかった犬猫
写真: アニマルハートレスキュー提供

Amazon動物保護施設支援プログラム
新型コロナウイルスの影響がさらに長期化する可能性があるため、 Amazonでは、保護犬・保護猫が十分な物資のもとで生活できるよう、従来の動物保護施設と支援者をつなぐ物資支援のサポートに加え、期間限定の対応として、支援対象施設の追加掲載を行っています。

詳しくはAmazon動物保護施設支援プログラムのページをご覧ください。

東京都保険局では「新型コロナウイルス感染症による入院・宿泊療養の際のペットの飼育について」を公開し、飼い主が新型コロナウイルス感染症に罹(り)患した場合に必要な準備を紹介しています。

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